で、「非正規労働者」についてあなたはどれだけ知っているの?と問うてみる

派遣切りや内定取り消しに代表される雇用の問題については、自分もロスジェネの最後尾にひっかかってる非正規労働者なんでいろいろ思うトコあり、気になる記事を見つけては読み漁ってます。
そんな中で、ひさしぶりに納得というか共感できる記事を発見。


貧困をイデオロギー問題として捉えた日本の不幸
http://diamond.jp/series/tsujihiro/10004/

ワーキングプア」や「ネットカフェ難民」が流行語になったために、日給、時給で得た数千円を握り締め、日々綱渡りのようにネットカフェで暮らす若者、中高年の存在が知られるようにはなった。

 住居を持たない彼らは、体調を崩せばたちまちホームレスとなってしまう貧困層もしくはその予備軍といっていい。

 では、彼らは、労働人口の3分の1を占める非正規社員1670万人のうち、いったい何人いるのだろうか。

 なぜ、“まともな職業”に就けなかったのか。低学歴ゆえなのか。

 それにしても、家族の支えを失い、公的保護も受けられずに現代の貧困層に転落したのは、いかなる経緯からなのだろうか。

 要は、本人の努力不足という自己責任に帰す問題なのだろうか。

 それとも、ポスト工業化社会、グローバリゼーションによる産業社会の変化がもたらした構造問題なのか。

 実態は、ほとんど何も分かっていない。

 最大の原因は、日本政府が1966年に貧困層の調査を打ち切り、再開していないことにある。議論の土台となるデータがないのだ。

http://diamond.jp/series/tsujihiro/10004/

そう、私がなんとなしに感じていたのもこれなんです。「実態は、ほとんど何も分かっていない」というやつ。
(実は、元記事後半のイデオロギー云々という話はちょっとピンとこなかった)


非正規労働者の平均労働時間は? 年齢、学歴は? 勤続年数は? 持っている資格は? なぜ非正規労働者なのか? どんな仕事に携わっているのか? 仕事でどんな権限が与えられているのか? 求職中ならどんな仕事を探しているか、その条件は? 求人に応募した件数は? 余暇の過ごし方は? 資格取得や勉強などに当てている時間は? 家族構成は? 家族の世帯年収は? 健康状態は?


いったいどれだけ、これらのことが分かっているんだろう。
ネット上の論説を見たって、出てくるのは「脳内ソース」とか「私のまわりでは〜」とか、そういうものばかり。みんなが元にしている「共通のソース」がないから、議論がうまくかみ合っていない感じを受けます。
だから何を読んでも「なにか腑に落ちない」感じがしてしまうんですよね・・・。


実際に、いくつかの会社で働いた経験上、同じ「非正規労働者」でも会社によって仕事の内容も立ち位置も待遇も全然違うということを身をもって知ってます。「正社員」自体が存在しない会社だってあったし。
なのに、なぜかみんな「非正規とは、派遣・パートとはこういうモノ!」と決めてかかろうとしている気がして、どうも違和感を感じてしまいます。